しかし、視線を足元や岩陰に落としてみると、そこには小さな生き物たちの賑やかな世界が広がっています。
その代表格がウミウシです。
この時期はウミウシの活動が活発になり、種類・個体数ともに一年の中でも特に豊富になります。
ツアー先では、定番種からレア種まで、日によって違った出会いがあるため、同じポイントでも毎回新鮮な気持ちで潜れるのが魅力です。

アオウミウシやシロウミウシなどのイロウミウシ系、繊細な姿のミノウミウシ系、色鮮やかなミドリガイ系やリュウグウ系など、冬春の海はまさに「ウミウシ図鑑」のよう。
特に黄色い体色が目を引くウデフリツノザヤウミウシは、見つけた瞬間にテンションが上がる存在です。
ウミウシ探しのコツ、特徴を知ろう
ウミウシ探しをより楽しむために大切なのが、見分けのコツを知ること。
種類を覚えきれなくても、特徴を押さえるだけで「これは〇〇系かな?」と推測できるようになります。
まず注目したいのが触角。
太く丸みのある触角を持つものは、イロウミウシ系に多く見られます。
体表がなめらかで、色の境目がはっきりしているのも特徴です。

イロウミウシ系のアオウミウシ
次に背中の形。
背中に細かい突起がずらりと並んでいるものは、ミノウミウシ系です。
突起の色や並び方が種類ごとに異なり、じっくり観察すると違いが見えてきます。

ミノウミウシ系のルージュミノウミウシ
さらに冬から春にかけて存在感を放つのがリュウグウ系。
黒っぽい体色に、青や黄色のライン、水玉模様が入り、岩場の上でも比較的見つけやすいグループです。

リュウグウウミウシ系のサガミリュウグウウミウシ
そして忘れてはいけないのが、ウデフリツノザヤウミウシ。
黄色い体と黒いツノの組み合わせは唯一無二で、水中でもひときわ目立ちます。

ウデフリツノザヤウミウシ
動きはゆっくりで、岩の上をのそのそと進む姿も愛らしく、写真派ダイバーからの人気も高い理由がよく分かります。
また、地域によって出会える種類が違うのもウミウシの面白さ。
田後ではミノ系やイロウミウシ系が増え、岩陰を丹念に探すダイビングが楽しめます。
串本ではヒロウミウシやセリスイロウミウシが多く、条件次第でウデフリツノザヤウミウシに出会えることも。
柏島では小型種が豊富で、マクロ派にはたまらない環境です。
次回のダイビングでは、ぜひ「探す楽しさ」を意識しながらウミウシ観察に挑戦してみてください。







